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作品の表題
鬼一法眼三略巻? (きいちほうげんさんりゃくのまき)
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役名
牛若丸
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コマ絵
四世 市川小團次の むさし(武蔵)坊弁慶
解説
『義経(ぎけい)記』に取材し、武蔵坊弁慶の誕生から源義経との出会いまでを描く。義経が鬼一法眼(きいちほうげん)の娘と通じて伝家の兵書『六韜(りくとう)三略』を盗み学んだというエピソードを描く「菊畑」、一条長成を主人公とする「一条大蔵譚」などが上演されている。本図は、弁慶と義経の出会いの「五条橋」の場面と考えられる。優美な女姿に高足駄という姿で現れた牛若丸(後の義経)。そこへ比叡山で修行した弁慶が、人を悩ます曲者を打ち負かして家来にしようとやってくる。二人は争いとなり、弁慶が秘術を尽くすが、橋の上をひらりと飛び交わす牛若丸には歯が立たず、薙刀を打ち落とされ、弁慶は降参。生涯の主従となることを誓うのであった。