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作品の表題
風船乗評判高楼 (ふうせんのり ひょうばんのたかどの)
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役名
英人スペンサー
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コマ絵
二世 尾上丑之助の 遠見のスペンサー
解説
1890(明治23)年10月、横浜公園にてイギリス人・スペンサーによって日本初の軽気球乗りの妙技が行われた。この興行は、軽気球で上昇し、上空にて大蝙蝠傘のような物(現在のパラシュート)を切り離し、無事に地上に降下するというものであった。この興行の評判が非常に高かったため、五代目菊五郎は大変な興味を持ち、東京からはるばる横浜まで出向き第2回目の飛揚を見学している。翌年、この風船乗りを取り入れて、河竹黙阿弥によって、本作が書き下ろされ上演された。菊五郎が、英語の演説をしたいと希望したため、時事新報社の今泉秀太郎(一瓢)がその依頼を受け、原文を作成し彼に教えたという。