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作品の表題
(南総)里見八犬伝
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役名
犬塚信乃 (いぬづかしの)
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コマ絵
九世 市川團十郎の犬飼原(現)八
解説
曲亭馬琴による大作小説が原作。安房国の里見家が滅亡したとき、富山(とみさん)に逃れていた伏姫(ふせひめ)は、八房(やつふさ)という神犬と契りを結び妊娠するも、鉄砲に撃たれ死ぬ。すると体内から8つの玉が飛び散る。そこから8つの玉をそれぞれ持つ八犬士が生まれる。散り散りになって誕生した彼らが、玉が引き合うように次々と出会い、お家再興のために活躍する。本図は、犬塚信乃(いぬづかしの)が、宝剣がすり替えられたことをきっかけに、互いに八犬士であることを知らないまま、犬飼現八(いぬかいげんぱち)と争う姿が描かれている。大屋根の上でのスペクタクルな演出が見どころで、「芳流閣(ほうりゅうかく)の場」として単独で上演されることも多い。