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作品の表題
菅原伝授手習鑑 (すがわらでんじゅてならいかがみ)
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役名
さくら(桜)丸
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コマ絵
九世 市川團十郎の 梅王丸
解説
藤原時平(しへい)との政争に敗れた菅原道真(菅丞相・かんしょうじょ)の配流から、天神様として祀られるまでの物語を軸に、梅王・松王・桜丸の三つ子の活躍を取り込んだ傑作。本図は『車引』と呼ばれる場面。菅丞相の舎人・梅王丸と斎世(ときよ)親王の舎人・桜丸は、時平への恨みを晴らすため、吉田神社へやってきた時平の牛車に立ちはだかる。そこに時平の舎人・松王丸が現れ、これを止めようとする。今は敵味方に分かれてしまった三兄弟は互いに一歩も引かない。と、牛車が壊れ中から時平が姿を現す。梅王丸と桜丸は時平の眼光の凄みに圧倒されるが、遺恨を残した三人は父の賀(七十歳)の祝いの後に決着をつけることを約束して別れていく。