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作品の表題
花街模様薊色縫 (さともようあざみのいろぬい)
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役名
せいしん(清心)
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コマ絵
八世 岩井半四郎の 十六夜
解説
鎌倉・極楽寺の僧・清心は、遊女・十六夜と関係を持ったため追放される。稲瀬川で遊廓を逃げてきた十六夜と出会うが、十六夜に懐妊を告げられ、二人は入水心中を計る。十六夜は俳諧師・白蓮(はくれん)の船に助けられ、本名のおさよとして愛人になる。清心も死にきれず、通りがかった求女(もとめ)を、十六夜の弟とは知らずに殺してしまい、鬼薊(おにあざみ)の清吉と名乗る悪党に転身する。互いに死んだと思っていた二人は、偶然にも箱根で再会。白蓮の本宅にゆすりに出掛けるが、白蓮は、実は清心の実兄で、源頼朝が極楽寺へ奉納した三千両を盗んだ盗賊・大寺正兵衛(おおでらしょうべえ)であったと知れる。因果の恐ろしさに清心は自害し、おさよも死ぬのであった。