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作品の表題
芦屋道満大内鑑 (あしやどうまんおおうちかがみ)
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役名
奴
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コマ絵
四世 中村芝翫の 葛の葉
解説
安倍保名(あべのやすな)は信太(しのだ)の森で白狐を助ける。白狐は恩返しに、保名の恋人・葛の葉姫に姿を変えて保名を尋ね、夫婦になって一子(安倍晴明)を儲ける。ところが本物の葛の葉姫が現れたので、白狐は機屋の障子に「恋しくばたずねて来てみよ和泉なる信太の森のうらみ葛の葉」の歌を書き残して古巣へ帰っていく。本図に描かれているのは、紅葉の盛りの信太の社を舞台にしたエピローグ。葛の葉姫に横恋慕している石川悪右衛門が、姫が乗っている駕籠を襲ったところ、姫の家来・与勘平と狐の化けた野干平の二人の奴(やっこ)が現れ、悪右衛門を懲らしめた末、諸肌脱いで姫を駕籠の上に乗せて差し上げる勇壮さが見どころ。