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作品の表題
義経千本櫻(桜)
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役名
きつねただのぶ(源九郎狐)
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コマ絵
六世 坂東三津五郎の 静御前
解説
「清玄桜姫もの」と呼ばれる歌舞伎の一つのジャンル。清水寺の清玄が桜姫を見染め言い寄るが、それによって寺を追放され、桜姫には逃げられる。そののち清玄はさびれた庵室(あんじつ)に住む。そこへ桜姫が偶然来合わせ、清玄は桜姫を見てなおも恋慕の情を訴えるが、桜姫の家に仕える者に殺される。しかし清玄は死してなお桜姫に執着し幽霊となって現れるのであった。かつて、江戸では弥生狂言(やよいきょうげん)、すなわち旧暦で桜の咲くころの芝居として毎年のように取り上げられ、人気演目のひとつであった。しかし近代に入ると人気がなくなり、鶴屋南北がアレンジを加えた『桜姫東文章(さくらひめあづまぶんしょう)』としてしばしば上演される。