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作品の表題
祇園祭礼信仰記 (ぎおんさいれいしんこうき)
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役名
藤吉(此下東吉)
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コマ絵
四世 中村芝翫の 松永大膳
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俳諧
いのみずに くふうのほしき どようかな
(井の水に 工夫のほしき 土用かな)
解説
織田信長の事績『信長記(しんちょうき)』にベースに、此下東吉(このしたとうきち=木下藤吉郎、後の豊臣秀吉)が、将軍・足利義輝を殺した逆賊・松永大膳 (だいぜん)を知略もって滅ぼす物語。大膳は将軍の母・慶寿院(けいじゅいん)を金閣寺の楼上に押し込め、絵師・狩野雪村(かのうせっそん)の娘・雪姫(ゆきひめ)に恋慕して従えと迫る。雪姫は大膳を父の敵と知って斬りつけたものの、桜の木に縛られてしまう。祖父・雪舟(せっしゅう)の故事に倣って足で桜の花びらをかき集めてネズミの絵を描くと、絵は本物と化して姫の縄を食い切る。東吉は降参と見せかけて大膳を油断させ、慶寿院を救い出し、悔しがる大膳と再会を約して別れるのであった。