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作品の表題
梅照葉錦伊達織(うめもみじにしきのだており)
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役名
仁木弾正 (にっきだんじょう)
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コマ絵
九世 市川團十郎の 荒獅子男之助
解説
仙台藩・伊達家のお家騒動を室町時代に置き換え、足利家の執権・仁木弾正(にっきだんじょう)やその妹・八汐(やしお)らが、足利家の乗っ取りを企む物語としている。讒言によって主君から遠ざけられ、御殿の床下でひそかに警護を行っていた忠臣・荒獅子男之助(あらじしおとこのすけ)が、巻物をくわえた大ネズミを踏みつけて「ああら怪しやなア」といいつつ登場する。鉄扇で打たれた大ネズミは逃げ去り、煙のなか、眉間に傷を付け巻物をくわえて印を結んだ仁木弾正の姿になる。弾正は巻物を懐にしまうと不敵な笑みを浮かべて悠々と去っていく。弾正は、悪の色気を見せる「国崩(くにくず)し」とよばれる敵役(かたきやく)の大役として知られる。