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作品の表題
新皿屋敷月雨暈 (しんさらやしきつきのあまがさ)
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役名
肴屋惣五郎(魚屋宗五郎)
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コマ絵
初世 坂東家橘の 浦戸十左衛門
解説
魚屋宗五郎の妹・お蔦は、奉公先の磯部主計之介(いそべかずえのすけ)の寵愛を受けていたが、悪臣の岩上典蔵(いわがみてんぞう)の横恋慕をはねつけたため、その讒言(ざんげん)で若侍・浦戸紋三郎との不義の罪と家宝の皿を割った罪を着せられる。短気な主計之介はお蔦を手討ちにして井戸に投げ入れてします。お蔦の召使い・おなぎから真相を聞いた宗五郎は、悲憤のあまり禁酒を破り、泥酔して磯部邸へ暴れ込み、玄関先で縛られる。しかし、紋三郎の父で家老・浦戸十左衛門の計らいで救われ、主計之介は悔い、典蔵一味は成敗されるのであった。本図はその初演で、酔態の芝居に世話物の妙味が存分に味わえる作品として、人気作品となっている。