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作品の表題
伊達競阿国戯場 (だてくらべおくにかぶき)
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役名
八汐 (やしお)
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コマ絵
九世 市川團十郎の 政岡
解説
仙台藩・伊達家のお家騒動を室町時代に置き換え、足利家の執権・仁木弾正(にっきだんじょう)やその妹・八汐(やしお)らが、足利家の乗っ取りを企む物語としている。乳母・政岡の息子・千松(せんまつ)は、幼い主君・鶴千代(つるちよ)を守るようにという母の日ごろの教えを守り、弾正一派が持参した菓子を真っ先に口にする。実は、この菓子には、鶴千代を殺すための毒が仕込まれている。その発覚を恐れた八汐は千松ののどに懐剣を突き立てなぶり殺しにする。しかし政岡は、鶴千代を懐に抱いて守りながら動揺を見せない。人々が去った後、政岡はひとり慟哭する。そこに、忠義に気づいた八汐に襲いかかるが、反対に政岡に討ち取られるのであった。