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作品の表題
鼠小紋菊重扇染 ねずみこもんきくのいろあげ
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役名
鼠小僧
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コマ絵
六世 坂東三津五郎の けいせい松山
解説
大名屋敷のみを狙って盗みに入り、貧しい人達にそれを施したといわれる鼠小僧を描いた作品。鼠小僧こと稲葉幸蔵は、悪人に金を盗まれ悲嘆にくれる新助とお元を救うため、屋敷から百両を盗む。しかし警備の与惣兵衛に見咎められ、しかも彼が実父であることがわかる。幸蔵は名乗ることもできず、涙ながらにその場を去る。数日後、盗んだ金から足がついて、新助とお元は捕らえられ、父までもが盗難の責を問われて入牢する。最中、別れた妻が盲目となって訪ねてくるが、幸蔵は他人のふりをして追い返す。さらにそもそも新助から金を盗んだのが養母・お熊だったと分かり、お熊は自責の念から幸蔵の手にかかって果てる。すべてを覚悟した幸蔵は潔く自首するのであった。