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作品の表題
神明恵和合取組 (かみのめぐみわごうのとりくみ)
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役名
め組(浜松町)辰五郎
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コマ絵
四世 中村芝翫の 四ツ車大八
解説
通称「めぐみの喧嘩」と呼ばれ、江戸前の威勢良さを感じさせる人気作品である。鳶の本職は消防、それに対するは相撲取り、どちらも血の気の多い男ばかりの職業である。ある日、町火消し「め組」鳶頭の辰五郎は、品川の盛り場で、喧嘩っ早い鳶たちと相撲力士たちの小競り合いを収める。が、武家のお抱えの力士たちより鳶は格下だと言い放たれ、怒りを胸の内に押し殺す。面子を汚された辰五郎は、兄貴分の喜三郎から諭されるも、密かに仕返しを決意。愛する妻と幼い子供に別れを告げ、命知らずの鳶たちを率いて、力士たちとの真剣勝負に乗り込んでいく。派手な立ち回りの揚げ句、喜三郎が町奉行と寺社奉行、両者の法被をかざして喧嘩を仲裁するのであった。