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作品の表題
宿櫻(桜)しらぬひ譚 (やよいざくらしらぬいものがたり)
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役名
鳥山秋作
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コマ絵
四世 中村芝翫の 秋しの(篠)
解説
幕末から明治にかけてヒットした最長編小説『白縫譚(しらぬいものがたり)』を歌舞伎化。錦が嶽の妖女から蜘蛛の妖術を授かった大友家の息女・若菜姫は、男装して白縫大尽(しらぬいだいじん)と名のり、志を同じくする天草四郎と仇敵・菊地をうかがう。初め菊地の忠臣・鳥山豊後之助(ぶんごのすけ)の一子・秋作と妖術の限りを尽くして闘った姫だが、やがて豊後之助と力をあわせて九州一円の海賊を平定し、姫と豊後之助は天帝に召されて昇天する。美童、勇士のめまぐるしい活躍に艶美なまでの幻妖、怪奇性を自在に織り込み、一大ロマンの世界を展開させている。