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作品の表題
伊勢音頭恋寝刃 (いせおんどこいのねたば)
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役名
福岡貢 (ふくおかみつぎ)
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コマ絵
六世 坂東三津五郎の 油や(屋)おこん(紺)
解説
1796(寛政8)年、伊勢神宮門前町の茶屋で実際に起こった殺人事件を直後に舞台化。伊勢の御師(おし・下級の神官)・福岡貢が主人筋に当たる若殿のためにお家の宝刀・青江下坂(あおえしもさか)とその折紙(鑑定書)とを悪人一派から取り返すまでの経緯を描く。伊勢・古市の遊廓・油屋。恋仲の遊女・お紺の心にもない愛想づかしを真に受けた貢は逆上する。貢は、取り戻した名刀をめぐって仲居・万野ともみあっているうちに、鞘が割れ、万野を斬ってしまう。ひとたび血を吸った刀を手にした貢は、取り憑かれたように夜更けの遊廓で十人斬りに及ぶ。伊勢の地方色と夏の季節感とに特色があり、夏芝居としての人気が高い。